開花ラッシュ

昨日までの花冷えもひと段落し、今日は少しだけ気温が上がりました。
気温が上がったためか、色々と開花が始まりました。

紅岩木

寿錦

桜桃では、アメリカンチェリー,紅岩木,大桜夏,寿錦の開花が始まりました。
無事紅岩木も開花はしましたが、相変わらずの芽ぶきの悪さ故未だ枝2本には動きが見られません。
強く剪定しても糠に釘。困った奴です。
先月接いだ紅岩木の成長に、期待してしまいます。

日本すももも先日の彩の姫に続き、ソルダム,大石中生,貴陽など数品種の開花が始まりました。

大石中生

ソルダム

貴陽

貴陽は予想よりも花数が多く、今年は初生りを期待してしまいます。
今は、花が豊富で自家受粉可能な彩の姫の花粉を中心につけています。
プルーンも一部はもうすぐ咲きそうです。

しばらく作業のメインは、桜桃とすももの受粉になりそうです。

キトビロ

こちらは果樹ではありませんが、種から育てた『キトビロ』です。
『キトビロ』は北海道の呼び名ですが、通称『行者にんにく』です。
空きプランタの片隅に種をまいてから、すでに4年くらいは経ったでしょうか。
やっと分球し6本の苗になりました。

まともに食べられるくらいの量が採れるのは、何時になるんでしょうか??

遅い植替え

GW後半は今日も含め毎日雨でしたが、今日の午前中だけ晴れ間がありました。
そのタイミングを逃さず、今春最終の植替えをしました。

対象は梅の豊後と、ぶどうのブラックビートです。
どちらも庭土ベースで植えてあったのですが、完全に生育不良でした。
予想していたブラックビートの根詰まりはそれほどでもありませんでしたが、根の状況からは過湿のようでしたので、今回は排水重視のブレンドに変えてみました。

豊後は斜めに生えたヒコバエを垂直になるよう植えたので、バランスが良くなりました。

豊後

植替えついでに、テレキ5BBを根差ししてみました。
上手く生えてくれればいいのですが。。。

テレキ5BBの根挿し

…昨日咲いたあんずの紅太陽ですが、既に8分咲きになってしまいました。

紅太陽

同じ時期に咲いても良さそうな梅は前述のあり様ですし、受粉に使えそうなプラムももう少し先になりそうです。

ソルダム

今年のあんずは、絶望的です。(TT)

水揚げする?しない?

今朝は晴れたので、少しだけ残りの接ぎ木をしました。

りんごと桜桃です。
桜桃の穂木はその場で採った紅岩木の枝をヒコバエ台木に居接ぎしたのですが、りんごの穂木は冷蔵庫でひと冬越したもの。
見た目もちょっとくたびれてしまっています。

水揚げしようかと考えましたが、以下の理由のためしませんでした。

2)細胞接着と組織癒合(ゆごう)に関する研究
http://www.biol.tsukuba.ac.jp/~plphys/shinobuhomepage/SSindex.html

これを読むと、穂側の物質(ジベレリンやオーキシン)が重要のように見えます。
もちろんそれ以外の栄養素なども必要でしょうから、水揚げをしてしまうと浸透圧で逆に流れてしまうのではないかと想像していました。

更に、最近になって以下の文章を見つけました。

樹の生命(NPO法人 樹の生命を守る会 会報)/樹の生命 No. 8/2.樹木の増殖 接木 IV
http://homepage3.nifty.com/kinoinochi/bulletin/08/tsugiki.pdf

『落葉樹は採穂して水揚げをしないで(水揚げをすると活着しなくなる)~以降略』

・・・ズバリそのものでした。

おそらく、挿し木の穂も同じだと思います。
水揚げするにしても清水ではダメで、樹液のような物質が用意できれば可能性があるのかもしれません。

果たして、りんごは活着するでしょうか??

植替え開始

まだ庭に若干の雪が残るものの、一通りの鉢が動かせるようになりましたので、先日届いた桃苗2本+和梨1本を植えました。

2012新苗

はじめは全て10号にしようと思ったのですが、特に桃苗が細目だったため桃苗のみ 8号からスタートにしました。
和梨も細めですが、手持ちの 8号がないため 10号からのスタートです。

桃は筑波5号台,和梨は豆梨台でしたので、ついでに少しだけ根差しをしてみました。

根差し

筑波5号は挿し木でも増やせる上、桃以外の果樹との親和性も高と言われており、個人的に興味があります。
我が家には桃の台木がないため、是非成功してほしいところです。

ついでに、動きが早いと思われるプラム類,桜桃類のうち、導入から数年たったものを植え替えました。

本日植替えたのは、以下のものです。(個人メモ)

プラム類:いくみ,バイオチェリー,プレジデント
桜桃:黒砂糖錦,コルト,S6

黒砂糖錦(青葉台)はまだまだ余裕のようでしたが、コルト,S6は既に根がパンパン。
流石はコルトとS6と言いたいところですが、どおりで生育がおもわしくないわけです。
植替えついでにコルト,S6はヒコバエを分離しました。

ヒコバエ+α

落ち着いたら、このうち1本に紅岩木を接ごうと思っています。

あと数本プラム類の植替えが残ってしまいました。
これが終り次第りんご類、その後に葡萄,キウイの植替えが待っています。

芽動きまでにどれだけ植え替えられるかと、石灰硫黄合剤をまくことができるかで、今季の成績が決まってきそうです。

秘密兵器到着

春の接ぎ木で色々な方法を試そうと思い、接ぎ木用のカッターを購入しました。

Grafting tool

本体は鋏と一緒になっていて、同時にギロチンのようなカッター部が動いて枝を加工できます。

歯は3種類付いていて、それぞれV型,U型,Ω(オメガ)型の加工が可能となっています。
歯の交換は、上部のねじを1本外すことで上部に抜き出して可能です。

最大のウリは、「オメガ(Ω)接ぎ」です。
パズルのピースを組み合わせるような形で接ぎますので、外れにくく活着も良さそうな気がします。
もちろん、手での加工は無理ですから、こういった器具に頼らざるを得ません。

V型の歯

U型の歯

Ω型の歯

北海道ではまだまだ接ぎ木のシーズンは先のため、深い雪の中で唯一手が届き、春に剪定で切る枝=伸びすぎたメイポールの主幹に犠牲になっていただきました。
今の時期は沢山枝が取れないため、切った部分をそのまま差し込んでいます。
実際には別の枝を接ぐので、精度の問題からもう少し隙間が開いたりするのではないかと想像しています。

Ω型切り口

Ω型差し込み後

U型切り口

U型差し込み後

V型切り口

V型差し込み後

使った感じでは、Ω型は引っ張っても抜けずに良い感じですが、私の握力では先端側に切りきれない樹皮が残ってしまいます。
もう少しまな板側(オレンジのダイヤルみたいなもの)と馴染めば、綺麗に切れるかもしれません。

V型、U型もそれなりに切れるのですが、全体的に良く研いだナイフで切った方が断面は滑らかです。
値段が値段で文句は言えないのですが、もう少し歯の加工精度が良ければと思います。

日本の技術で作ればもっと良いものが作れると思いますが、どこか作っていただけないですかね。。。

とはいえ、気軽に接ぎ木ができるのは嬉しいです。
怪我の危険性は少ないですし、昨年ナイフで神経を切るほどに指を切ってしまった私には、とてもありがたい代物です。
海外では、ぶどう、キウイはΩ接ぎが主流みたいですので、せっかくなので今年はこれを使ってみようかと思います。

#2012/4/21
再度購入する機会があったため、予備ということで一挺だけ用意しました。お譲りすることも可能ですので、ご希望の方はメッセージをください。