秘密兵器到着

春の接ぎ木で色々な方法を試そうと思い、接ぎ木用のカッターを購入しました。

Grafting tool

本体は鋏と一緒になっていて、同時にギロチンのようなカッター部が動いて枝を加工できます。

歯は3種類付いていて、それぞれV型,U型,Ω(オメガ)型の加工が可能となっています。
歯の交換は、上部のねじを1本外すことで上部に抜き出して可能です。

最大のウリは、「オメガ(Ω)接ぎ」です。
パズルのピースを組み合わせるような形で接ぎますので、外れにくく活着も良さそうな気がします。
もちろん、手での加工は無理ですから、こういった器具に頼らざるを得ません。

V型の歯

U型の歯

Ω型の歯

北海道ではまだまだ接ぎ木のシーズンは先のため、深い雪の中で唯一手が届き、春に剪定で切る枝=伸びすぎたメイポールの主幹に犠牲になっていただきました。
今の時期は沢山枝が取れないため、切った部分をそのまま差し込んでいます。
実際には別の枝を接ぐので、精度の問題からもう少し隙間が開いたりするのではないかと想像しています。

Ω型切り口

Ω型差し込み後

U型切り口

U型差し込み後

V型切り口

V型差し込み後

使った感じでは、Ω型は引っ張っても抜けずに良い感じですが、私の握力では先端側に切りきれない樹皮が残ってしまいます。
もう少しまな板側(オレンジのダイヤルみたいなもの)と馴染めば、綺麗に切れるかもしれません。

V型、U型もそれなりに切れるのですが、全体的に良く研いだナイフで切った方が断面は滑らかです。
値段が値段で文句は言えないのですが、もう少し歯の加工精度が良ければと思います。

日本の技術で作ればもっと良いものが作れると思いますが、どこか作っていただけないですかね。。。

とはいえ、気軽に接ぎ木ができるのは嬉しいです。
怪我の危険性は少ないですし、昨年ナイフで神経を切るほどに指を切ってしまった私には、とてもありがたい代物です。
海外では、ぶどう、キウイはΩ接ぎが主流みたいですので、せっかくなので今年はこれを使ってみようかと思います。

#2012/4/21
再度購入する機会があったため、予備ということで一挺だけ用意しました。お譲りすることも可能ですので、ご希望の方はメッセージをください。